技能実習制度

技能実習生3号の延長に要注意!年間合格率に変更が!?

2017年に3号技能実習生への延長が認められましたが、2020年10月現在ある問題が発生しています。

それは、3号への延長が出来なくなるかもしれないということです。

こちらの記事では、

  • 3号への延長に必要な優良条件について
  • 2020年10月現在発生している問題について

順に、解説していきます。

この記事の概要
  • 優良実習実施者の解釈が変わる!?
  • 実習生3号の申請するなら2020年10月31日までに!

問題について先に知りたい方はコチラをクリック

優良な実習実施者の条件とは

2017年11月に新しくなった技能実習制度では、優良な監理団体・実習実施者(受入企業)に対して以下の2つが拡充されました。

  1. 実習期間の延長
  2. 受け入れ人数枠拡大

1または2を希望する場合には、外国人技能実習機構(OTIT)に「優良要件適合申告書」を提出する必要があります。

また「優良な」と名がつく通り、OTITに認められるための「優良基準」が存在します。

外国人技能実習機構の優良基準について

優良な管理団体、および実習実施者(受入企業)の基準については、それぞれ以下のとおりです。

  • 監理団体については、技能実習の実施状況の監査その他の業務を遂行する能力につき高い水準を満たすものとして主務省令で定める基準に適合していること
  • 実習実施者について、技能等の修得等をさせる能力につき高い水準を満たすものとして主務省令で定める基準に適合していること

いずれも以下の表において、得点が満点の6割以上(120点72点以上)であれば、優良な監理団体・実習実施者の基準に適合することされています。

優良な監理団体の要件(概要)

優良な監理団体の要件(最大 120点満点)
  1. 実習の実施状況の監査その他の業務を行う体制(最大 50点)
  2. 技能等の修得等に係る実績(最大 40点)
  3. 法令違反・問題の発生状況(最大 5点(違反等あれば大幅減点))
  4. 相談・支援体制(最大 15点)
  5. 地域社会との共生(最大 10点)

優良な監理団体の要件(詳細)

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1.団体監理型技能実習の実施状況の監査その他の業務を行う体制 配点(最大 50点)
Ⅰ 監理団体が行う定期の監査について、その実施方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、監査を担当する職員に周知していること。 有:5点
Ⅱ 監理事業に関与する常勤の役職員と実習監理を行う実習実施者の比率  1:5未満 : 15点
1:10未満 : 7点
Ⅲ 直近過去3年以内の監理責任者以外の監理団体の職員(監査を担当する者に限る。)の講習受講歴 60%以上 : 10点
50%以上60%未満: 5点 
Ⅳ 実習実施者の技能実習責任者、技能実習指導員、生活指導員等に対し,毎年,研修の実施,マニュアルの配布などの支援を行っていること 有:5点
Ⅴ 帰国後の技能実習生のフォローアップ調査に協力すること。 有:5点
Ⅵ 技能実習生のあっせんに関し、監理団体の役職員が送出国での事前面接をしていること。 有:5点
Ⅶ 帰国後の技能実習生に関し、送出機関と連携して、就職先の把握を行っていること。 有:5点
2.技能等の修得等に係る実績 配点(最大 40点)

Ⅰ 過去3年間の基礎級程度の技能検定等の学科試験及び実技試験の合格率
(旧制度の基礎2級程度の合格率を含む。)

95%以上:10点
80%以上95%未満: 50点
75%以上80%未満:0点
75%未満:-10点

Ⅱ 過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率

 

* 旧技能実習生の受検実績について、施行日(2017年11月1日)以後の受検実績は必ず算入。施行日(2017年7月1日)前については、施行前の基準日以前の受検実績は算入しないこととすることも可。

80%以上:20点
70%以上80%未満:15点
60%以上70%未満:10点
50%以上60%未満:0点
50%未満:-20点

<計算方法>
実習実施者の①Ⅱと同じ

* 施行後3年間(2020年10月31日まで)については、Ⅱに代えて、Ⅱ-2(1)及び(2)で評価することも可能とする。

 

Ⅱ―2(1) 直近過去3年間の3級程度の技能検定等の実技試験の合格実績

2以上の実習実施者から合格者を輩出
:15点
1の実習実施者から合格者を輩出
:10点
上記以外
:-15点
Ⅱ-2(2) 直近過去3年間の2級程度の技能検定等の実技試験の合格実績 2以上の実習実施者から合格者を輩出
:5点
1の実習実施者から合格者を輩出
:3点
Ⅲ 直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の学科試験の合格実績
* 2級、3級で分けず、合格人数の合計で評価
2以上の実習実施者から合格者を輩出
:5点
1の実習実施者から合格者を輩出
:3点
Ⅳ 技能検定等の実施への協力
* 傘下の実習実施者が、技能検定委員(技能検定における学科試験及び実技試験の問題の作成、採点、実施要領の作成や検定試験会場での指導監督などを職務として行う者)又は技能実習評価試験において技能検定委員に相当する者を社員等の中から輩出している場合や、実技試験の実施に必要とされる機材・設備等の貸与等を行っている場合を想定
1以上の実習実施者から協力有:
5点
1.技能実習を行わせる体制
※講習の整備から1年までは配点なし
配点【最大 40点】
Ⅰ過去3年以内の技能検定実習指導員の講習受講歴

全員有:5点

Ⅱ 直近過去3年以内の生活指導員の講習受講歴

全員有:5点
③法令違反・問題の発生状況 配点【最大 5点】
Ⅰ 直近過去3年以内に改善命令を受けたことがあること〈旧制度の改善命令相当の行政指導を含む。〉 改善未実施 : -50点
改善実施 : -30点
Ⅱ 直近過去3年以内における失踪がゼロ又は失踪の割合が低いこと〈旧制度を含む。〉 ゼロ(0人) : 5点
10%未満又は1人以下 : 0点
20%未満又は2人以下:-5点
20%以上又は3人以上:-10点
Ⅲ 直近過去3年以内に責めによるべき失踪があること(旧制度を含む。) 該当 : -50点
Ⅳ 直近過去3年以内に傘下の実習実施者に不正行為があること(監理団体が不正を発見して機構(旧制度では地方入国管理局)に報告した場合を除く。) 計画認定取消し(実習監理する実習実施者の数に対する認定を取消された実習実施者(旧制度で認定取消し相当の行政指導を受けた者を含む。)の数の割合)
15%以上 -10点
10%以上15%未満 -7点
5%以上10%未満 -5点
0%を超え5%未満 -3点

改善命令(実習監理する実習実施者の数に対する改善命令を受けた実習実施者(旧制度で改善命令相当の行政指導を受けた者を含む。)の数の割合)
15%以上 -5点
10%以上15%未満 -4点
5%以上10%未満 -3点
0%を超え5%未満 -2点

④相談・支援体制 配点【最大 15点】
Ⅰ 機構・監理団体が実施する母国語相談・支援の方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、関係職員に周知していること 有:5点
Ⅱ 技能実習の継続が困難となった技能実習生(他の監理団体傘下の実習実施者で技能実習を行っていた者に限る。)に引き続き技能実習を行う機会を与えるための受入れに協力する旨の機構への登録を行っていること。 有:5点
Ⅲ 直近過去3年以内に、技能実習の継続が困難となった技能実習生(他の監理団体傘下の実習実施者で技能実習を行っていた者に限る。)に引き続き技能実習を行う機会を与えるために、当該技能実習生の受入れを行ったこと(旧制度下における受入れを含む。) 有:5点
⑤地域社会との共生 配点【最大 10点】
Ⅰ 受け入れた実習生に対し、日本語の学習の支援を行っている実習実施者を支援していること 有:4点
Ⅱ 地域社会との交流を行う機会をアレンジしている実習実施者を支援していること 有:3点
Ⅲ 日本の文化を学ぶ機会をアレンジしている実習実施者を支援していること 有:3点

 

優良な実習実施者の要件(概要)

優良な実習実施者の要件(最大 120点満点)
  1. 技能等の修得等に係る実績(最大 70点)
  2. 技能実習を行わせる体制(最大10 点)
  3. 技能実習生の待遇(最大 10点)
  4. 法令違反・問題の発生状況(最大 5点(違反等あれば大幅減点))
  5. 相談・支援体制(最大 15点)
  6. 地域社会との共生(最大 10点)

優良な実習実施者の要件(詳細)

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1.技能などの修得等に係る実績 配点(最大 70点)

Ⅰ 過去3年間の基礎級程度の技能検定等の学科試験及び実技試験の合格率
(旧制度の基礎2級程度の合格率を含む。)

95%以上:20点
80%以上95%未満: 10点
75%以上80%未満:0点
75%未満:-20点

Ⅱ 過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率

* 旧技能実習生の受検実績について、施行日(2017年11月1日)以後の受検実績は必ず算入。施行日(2017年7月1日)前については、施行前の基準日以前の受検実績は算入しないこととすることも可。

80%以上:40点
70%以上80%未満:30点
60%以上70%未満:20点
50%以上60%未満:0点
50%未満:-40点

<計算方法>
分母:新技能実習生の2号・3号修了者数 -うちやむを得ない不受検者数 +旧技能実習生の受検者数

分子:(3級合格者数+2級合格者数×1.5)×1.2

* 施行後3年間(2020年10月31日まで)については、Ⅱに代えて、Ⅱ-2(1)及び(2)で評価することも可能とする。

Ⅱ―2(1) 直近過去3年間の3級程度の技能検定等の実技試験の合格実績

合格者3人以上:35点
合格者2人:25点
合格者1人:15点
合格者なし:-35点
Ⅱ-2(2) 直近過去3年間の2級程度の技能検定等の実技試験の合格実績 合格者2人以上:5点
合格者1人:3点
Ⅲ 直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の学科試験の合格実績 * 2級、3級で分けず、合格人数の合計で評価 合格者2人以上:5点
合格者1人:3点
Ⅳ 技能検定等の実施への協力
*技能検定委員(技能検定における学科試験及び実技試験の問題の作成、採点、実施要領の作成や検定試験会場での指導監督などを職務として行う者)又は技能実習評価試験において技能検定委員に相当する者を社員等の中から輩出している場合や、実技試験の実施に必要とされる機材・設備等の貸与等を行っている場合を想定
有:5点
②技能実習を行わせる体制
※講習の整備から1年までは配点なし
配点【最大 10点】
Ⅰ過去3年以内の技能検定実習指導員の講習受講歴

全員有:5点

Ⅱ 直近過去3年以内の生活指導員の講習受講歴

全員有:5点
③技能実習生の待遇 配点【最大 10点】
Ⅰ 第1号技能実習生の賃金〈基本給〉のうち最低のものと最低賃金の比較 115%以上 : 5点
105%以上115%未満:3点
Ⅱ 技能実習生の賃金に係る技能実習の各段階ごとの昇給率 5%以上 : 5点
3%以上5%未満:3点
④法令違反・問題の発生状況 配点【最大 5点】
Ⅰ 直近過去3年以内に改善命令を受けたことがあること〈旧制度の改善命令相当の行政指導を含む。〉 改善未実施 : -50点
改善実施 : -30点
Ⅱ 直近過去3年以内における失踪がゼロ又は失踪の割合が低いこと〈旧制度を含む。〉 ゼロ(0人) : 5点
10%未満又は1人以下 : 0点
20%未満又は2人以下:-5点
20%以上又は3人以上:-10点
Ⅲ 直近過去3年以内に責めによるべき失踪があること〈旧制度を含む。〉 該当 : -50点
⑤相談・支援体制 配点【最大 15点】
Ⅰ 母国語相談・支援の実施方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、関係職員に周知していること 有:5点
Ⅱ 受け入れた技能実習生について、全ての母国語で相談できる相談員を確保していること〈旧制度を含む。〉 有:5点
Ⅲ 直近過去3年以内に、技能実習の継続が困難となった技能実習生に引き続き技能実習を行う機会を与えるために当該技能実習生の受入れを行ったこと〈旧制度下における受入れを含む。〉 有:5点
⑥地域社会との共生 配点【最大 10点】
Ⅰ 受け入れた実習生に対し、日本語の学習の支援を行っていること 有:4点
Ⅱ 地域社会との交流を行う機会をアレンジしていること 有:3点
Ⅲ 日本の文化を学ぶ機会をアレンジしていること 有:3点

実技試験の合格率の解釈が変わる!?

上記では、優良基準について紹介させていただきました。

しかし、2020年10月現在、ある問題が発生しています。

それは冒頭でも述べましたが、

3号への延長が出来なくなるかもしれない

ということです。

問題となるのは、

「優良な実習実施者」ー「①技能などの修得等に係る実績」

ー「Ⅱ過去3年間の2・3級程度の技能試験などの実技試験の合格率」

です。

×:直近過去3年間→○:過去3技能実習年度

以下の書類は、外国人技能実習機構(OTIT)より資料提供された、新たな「優良な実習実施者及び監理団体(一般監理事業)の要件」です。

この資料によると、

「過去3技能実習事業年度の2・3級程度の技能検定などの実技試験の合格率」

となっています。

以前までの条件と比較してみましょう。

修正前
修正後
  • 「直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率 」
  • 「過去3技能実習事業年度の2・3級程度の技能検定などの実技試験の合格率」

もう少しわかりやすくするために、修正前と修正後をそれぞれ、図にしてみました。

修正前の「直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率 」では、現在の合格結果も含まれますが、

修正後の「過去3技能実習事業年度の2・3級程度の技能検定などの実技試験の合格率」では、現在の合格結果が含まれません。

年間で計算するのか、年度で計算するのか。

この解釈が問題になっています。

5月帰国の2号実習生の再来日は11ヶ月後!?

年度の解釈で問題となりうる状況は、以下の条件が当てはまる時です。

問題が発生する条件
  • 過去の年度に、随時2級の試験を合格した技能実習生がいない

事例を挙げて、解説していきます。

2021年3月までに合格→最短で2021年4月に3号として復帰可能

現状、大きな問題がないとされるのは2021年3月までに合格実績がある場合です。

新年度が始まる4月には過去分となり、合格率が反映されるからです。

2021年4月以降に合格→最短で2022年4月に3号として復帰可能

大きな問題となりそうなのは、2021年3月31日までに随時2級の試験の合格実績がない場合です。

図のように、2021年4月に合格した場合、その4月分が過去の事業年度となるのは、翌年の2022年4月になってからです。

合格してから実績として反映されるために、1年のインターバルがあることになります。

したがって、延長の有無に関わらず、年度末までになるべく早く合格をしておくことがオススメです。

技能実習生の「技能検定」を受ける時期

技能実習生は1・2・3号ごとに目標とすべき試験が存在します。

延長を希望する場合、この試験に必ず合格しなければなりません。

各試験を受ける時期は以下のとおりです。

技能実習生の「技能検定」を受ける時期
  • 技能実習1号(1年目)修了の6ヶ月前までに「 基礎級 」技能検定(実技と学科試験)
  • 技能実習2号(2~3年目)修了の12ヶ月前までに「 随時3級 」技能検定(実技試験)
  • 技能実習3号(4~5年目)修了の12ヶ月前までに「 随時2級 」技能検定(実技試験)

合格発表は、試験実施日の2~4週間後に合格通知書及び合格証書を監理団体に送付されます。

このルールだと入管が大変なことに…

年度計算の場合、入国管理局(入管)の4月頃の業務が大変になることが予想されます。

というのも、過去の年度で考える以上、新年度になった時から一斉に3号実習生の延長が殺到するからです。

そのため、以前の「直近過去3年間」に戻されることになるかもしれません。

2020年10月31日までに申請を!

技能実習の第3号を申請するためには、随時2級の実技試験への合格が必要になります。

【技能実習評価試験とは】

技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議による確認の上、技能検定に相当する検定試験として、厚生労働省人材開発統括官が認定したもの。

現在のルールは2020年10月31日まで有効とされているので、実技試験の合格結果がでたらすぐに3号の申請をしましょう。

まとめ

さいごに、今回の記事について簡単にまとめます。

概要まとめ
  • 随時2級試験の結果がでたらすぐに3号の申請する
  • 2020年10月31日までに申請する

また、第3号の技能実習者は最低でも1ヶ月以上の母国への一時帰国が必須となります。

一時帰国をする時期は、

  • 2号から3号になるまでの間
  • 3号になってから1年目の間

のどちらかに最低1ヶ月以上、母国で滞在すれば良いとされています。

【第3号技能実習開始後に1か月以上1年未満の一時帰国を行うこととした場合の注意事項】

  • 一時帰国期間は第3号技能実習の実習期間に含まれませんが,一時帰国の時期は,第3号技能実習計画の認定申請前に決定し,技能実習計画に記載する必要があります(技能実習生の都合で一時帰国の時期が変更となった場合の取扱いについては,おって,技能実習制度運用要領でお示し
  • する予定です。)
  • 一時帰国に係る旅費については,現行制度と同じく,監理団体(企業単独型であれば実習実施者)が負担する必要があります。
  • ただし,第2号技能実習期間と第3号技能実習期間で監理団体が異なる場合は,第3号技能実習を監理する監理団体の負担となります。
  • 一時帰国のための本邦からの出国が第3号技能実習開始後1年以内であれば,一時帰国後の本邦への入国は,第3号技能実習開始後1年を経過していても差し支えありません。
  • 一時帰国の期間が3か月を超える場合,地方出入国在留管理局においては,第3号技能実習開始時に,一時帰国するまでの在留期間が決定されます。その場合,一時帰国後の本邦入国は,在留資格認定証明書交付申請を行い,査証を取得して新規入国する必要があります。

参考・引用資料

法務省HP:技能実習生等向け技能検定の概要

外国人技能実習機構(OTIT)HP

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